みみをすますへようこそ!


僕らが暮らしている太郎布集落は、山の上に広がる高原地帯にあります。

日本屈指の豪雪地で、集落の背後にはブナの森が広がり、その森が育む水が湧水となって集落のそばにいくつも湧いています。

夜になれば森の奥からフクロウが鳴き、透き通った空気を透かして満点の星空が広がります。

その昔は30軒程の家が立ち並び、老若男女沢山の人々が暮らしていました。

しかしその数は減り、今では11軒と8人までに減り、僕らがここへ来る前はあと数年もしたらこの集落は消滅してしまうと言われていました。

そんな太郎布集落に2人で初めて訪れた時に、太郎布の地を流れる空気感に惚れて2019年に移住しました。

100年も経つ古い家を借り、古民家の解体現場から頂いた古材などを使って自分達でコツコツと改修してきました。

木を切って薪を作って暖をとり、日本蜜蜂の養蜂、からむしの収穫から糸作り、機織り、田んぼに、野菜畑、山菜やキノコ採り、銃を手に雪深い山々へと入ってゆきます。

自然の中を流れる澄み切った流れに寄り添い、山に森、草木に動物達・・・周りを取り巻く沢山のもの達が発する声に、自分の内なる声に耳を澄ませて静かに暮らしています。