たなびく煙

朝の太郎布
薪が燃えて煙となり、霧と共に集落の中をたなびいてゆく
微かな風がその形を変え、ゆらゆらと森を包み込むように
木はその物質的な体から解放され、どこまでも自由に空間に溶けてゆく
それまでの一生の中で経験してきた深みを、世界に解放させながら
その動きはどこまでも優しく、美しく、見る者を和ませてくれる
そして集落の朝を作っていた

みみをすます

奥会津金山町の山のてっぺんにある宿

0コメント

  • 1000 / 1000